~KissHug~
「ぷーちゃんの弟って何歳?」

「11歳、小学5年生だよ。」

「妹と、同じ年なんだ……」


さっき思いっきり噛んだ
歯型の残る耳たぶにキスをした。

「痛かった?」

「まだ痛い。ジンジンしてる……。」

「これ、この前のと同じくらい痛そう」

「人ごとだと思って・・・・・」


「ごめん、さ、行こう!!
お礼とお詫びに
美味しいもの御馳走するから。」


私たちは、部屋を後にした。

ほっとしたような
残念だったような

これでよかった
流れにまかせたかった

私は複雑な気持ちだった。
その気持ちに気が付き
私は、そんな自分が情けなく感じた。


人気のレストランをリクエストした。
夕飯時は、行列が出来ていた。

「並ぶの?」
芳樹が、振り向いた。

「もちろん、せっかくのお誘い
美味しいものいただきたいし~」

店の外に並んだ。

「まだ、まだだよ。」

「いいじゃん、話しながらいたら
あっという間だから…」


テレビや映画の話を夢中でしているうちに

私たちの後に人が並んだ。


「素良、講習は何時に毎回終わるの?」

私は、驚いて後ろを振り返り
お互いにびっくりした。

「あ・・・・・・・」


四人が一斉に声を出した。

「千鶴、デートか?」

「ま~ね。」
千鶴のきつい視線が突き刺さる。

私は首筋を素良に見つめられてるようで
ゾクゾクしていた。

さっきまで芳樹がキスしていた首筋や
真っ赤な耳たぶが
素良に無言のアピールをしてるようで
緊張した。


  宣誓布告
  そう言ったよ……芳樹……

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