~KissHug~
窓から夕焼けが差し込んでいた。

夕焼けが私に力を
与えてくれた。

「悲しいことがあったら
抱きしめてくれたんだよね。」


私は、大胆にも
素良を抱きしめていた。

  千鶴のキスシーンに傷ついたんだ

素良は静かに私の腕の中にいた。
子供のように
安心してるように見えてとても
嬉しかった。

私は、母親のような気持ちになって
素良を優しく抱きしめていた。

「ありがとう…
俺って、かっこわるいだろう?
松本さんには、なんか本当の俺を見せちゃうんだ。
かあさんなんて言ったらほんとに失礼だけど
なんだろう…
心がふんわり癒されて、幸せな気持ちになる。」


  おかあさんは、複雑です…

でも大好きな人を抱きしめている
すっごく幸せな私

大好きな人の本当の姿を見てる私…

何より大好きな人が幸せな気持ちに
なってくれるなんて、素敵なこと…


私は自分の気持ちを心にしまって
素良と付き合うことに決めた。


私の想いを素良が知ってしまったら
この関係はきっと
消滅してしまうかもしれない。

片想いを
心の奥にしまった。

いつか
いつか
この気持ちを口に出せる日がくるって
簡単に思っていた。
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