~KissHug~
膝から起き上がった素良が
私を抱きしめた。
「泣くなって…」
「ほんとに傷ついたって
こんな気持ちなんだね。」
「素良も芳樹もわかんない。
何考えてるのか……」
「俺も?」
「俺が一番わかんないよ……」
「そうか?
でもよく言われる。」
「この前、千鶴と大げんかしたんだ。
講習から帰ってきた日。」
素良は体勢を直してソファーにすわった。
そして私を向い合わせに
自分の膝に座らせて
また抱きしめた。
「千鶴を抱きながら
たしかにうわの空だった。
でもめちゃめちゃ抱きたくて仕方なくて
理性もなく
心は違うとこに飛んで
千鶴を泣かせた……
最近、自分がコントロールできなかった。
芳樹に対して
嫉妬もあった。
千鶴の身体も心も芳樹が
住み着いているようで……さ…
今まで嫉妬という態度が
この世で一番醜い
愚かなことだと思ってた……
だから、千鶴の過去とか
あんまり気にしないようにしてきたのに……」
「人間らしくなったんだ。」
私は芳樹の耳元で笑った。
「そうか?俺はこれが人間ならいやだな。」
「私なんて嫉妬の塊だよ。
嫉妬を語らせたら右に出るものはないわ。」
「だめだよ。
嫉妬はかあさんみたいに
自分を見失って
進む方向を間違えるから。」
おかあさんの自殺か……
「だから嫉妬なんかする自分が
許せなかった。」
「違うよ、それは千鶴さんを
本気で愛してるからでしょ?
嫉妬は愛してるものを守ろう
自分のものにしたい支配する気持ちだから。」
私を抱きしめた。
「泣くなって…」
「ほんとに傷ついたって
こんな気持ちなんだね。」
「素良も芳樹もわかんない。
何考えてるのか……」
「俺も?」
「俺が一番わかんないよ……」
「そうか?
でもよく言われる。」
「この前、千鶴と大げんかしたんだ。
講習から帰ってきた日。」
素良は体勢を直してソファーにすわった。
そして私を向い合わせに
自分の膝に座らせて
また抱きしめた。
「千鶴を抱きながら
たしかにうわの空だった。
でもめちゃめちゃ抱きたくて仕方なくて
理性もなく
心は違うとこに飛んで
千鶴を泣かせた……
最近、自分がコントロールできなかった。
芳樹に対して
嫉妬もあった。
千鶴の身体も心も芳樹が
住み着いているようで……さ…
今まで嫉妬という態度が
この世で一番醜い
愚かなことだと思ってた……
だから、千鶴の過去とか
あんまり気にしないようにしてきたのに……」
「人間らしくなったんだ。」
私は芳樹の耳元で笑った。
「そうか?俺はこれが人間ならいやだな。」
「私なんて嫉妬の塊だよ。
嫉妬を語らせたら右に出るものはないわ。」
「だめだよ。
嫉妬はかあさんみたいに
自分を見失って
進む方向を間違えるから。」
おかあさんの自殺か……
「だから嫉妬なんかする自分が
許せなかった。」
「違うよ、それは千鶴さんを
本気で愛してるからでしょ?
嫉妬は愛してるものを守ろう
自分のものにしたい支配する気持ちだから。」