~KissHug~

~11~

素良の唇が優しく私に触れた。
頭の中は
まるで海に潜っているように
ごーーーーーって音をたてていた。


苦しくなって
唇が逃げても
素良の唇は私をつかまえる。


体が熱く燃えてきた。

  この感覚はいったいなに?


「ね、ね……素良……」

苦しくてもがいた。


素良の唇がやっと離れた。


「ぷくちゃん……」
素良の息も荒かった。


「苦しかった~」
私はぐったりしてしまった。



「このキスがどういう意味かは聞くな。
なんか、急に発情した。
ごめん、ぷくちゃん。」


  愛はないってことだよね
  わかってるよ、そんなこと…
  でも…素良とするキスが気持ちよかった。

ここに愛はないけど
私も演じればいい……


抱きしめるだけじゃなくて
キスしたい
素良と、知りたいことが増えたから


気持ちがないなら
簡単に……


「大丈夫か?ぷくちゃん?」



「素良とするキス
気持ちよかった……」


素良が驚いた顔をしたけれど
演じるだけ


「Kissしよう、素良………。」

私は、素良の頬を撫ぜた。


私も発情した……



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