~KissHug~

~1 8~

芳樹にメールをした。


   今日から学校いきます。


何度もメールがきていたけれど
返信は、していなかった。

素良にもメールした。


   約束まもってね。

それだけ……


高熱と恋の悩みで私はかなりすっきりしてしまった。

すっきりしすぎて
素良のフェチに耐えられるか
不安になった。


おかあさんが
「制服、新しいの買わなきゃ、ダメかしらね。」


カポカポになってきた制服をみて
ため息をついた。


小さい弟が

「すぐ、元に戻るよ。」

笑ったから、首を絞めた。



「青春だね。まぶしいね~」

おとうさんが笑う。




いつも二つにしばっていた
髪の毛は
ただ、まっすぐ下ろした。

健康な髪の毛は
ブラッシングをするたびに
輝きが増した。


おかあさんが使っている
ヘアー用品は、さらにつやつやにしたから


弟が洗面所を除いて
「シャンプーのCMみたいに
首を回して~」とせがんだ。


髪の毛をなびかせながら
首を回すと

弟は
「すっげーリアル!!」
と、キャーキャー言った。


「もう一回!!」


   お前は、髪の毛フェチじゃないだろうね


可愛い弟がCMソングを口ずさみながら
何度もリクエストする。
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