~KissHug~
「じゃ、俺は愛で
ぷーちゃんを抱きしめるから。
悲しいKissやHugじゃなくて
愛いっぱいで抱きしめるから…」


「だめ。
きっと耐えられない。
だって、私がそうなんだもん。
そんなことさせられない。
悲しい時も死にたくなる時もあるよ。
逃げ出したくて…」


「でも、好きだから
逃げ出せないんだろ?
俺もきっと
好きだからそれも幸せだって思うかも
知れないよ。
わからないだろ?
俺、すごく抱きしめたい気分。
正直に言って
俺のこと考えてくれてありがとう。
ぷーちゃんの気持ちわかるよ。
ぷーちゃんが
つらい時俺が抱きしめるから
一緒にいたいんだ。」


「絶対だめ。
きっと苦しんで嫉妬してケンカになる。
最後には、顔も見たくないほど
大嫌いになるから。」


「いいじゃん、今がよければ
先なんてどうだって。」


すがりつきたい気持ちが増してくる

だって、私もさびしいから



  素良、どうしたらいい?

心はもっと絡み合う


私の好きな人が素良と
わかったら…

そこは正直には言えない。

千鶴とおなじだとは
芳樹には言えないもん。


私が、芳樹を受け入れれば


四角関係はもっと
もっと絡み合う


私たちを飲み込む大きな波になるだろう。


わかっていながら
私は
芳樹の胸のあたたかさから
離れることはできなかった。


そしていつしか芳樹の唇を
受け入れていた。


素良とするキス

芳樹のキス


  これでいいの?

そう葛藤しながら
私は、芳樹の優しいキスに
溶けてしまいそうだった。
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