変わるなら今
く答え、小さく頷いた。その後も、笑顔で楽しそうにはしゃぐ美華達の表情と話を見聞きしながら、ぼんやりと考えた。
 確かに面倒事や頼まれ事は多いけれど、別にハブられているわけでも、仲間外れにされているわけでもない。それに、教室で1人で過ごしていた私をグループに入れてくれて、今はこうして仲良くしてくれている。そのおかげで、学校生活もそこそこ満足している。それに、1人でずっと浮いているよりは、全然良い。だから、多少の不満はあるものの、こうして過ごせていられているのだ。これからも、そんな毎日が続くと思っていた。あの子が来るまでは。

 始業開始のチャイムが鳴り、私のところに来ていた3人は自分の席へと戻り、仲良しグループで固まっていたクラスメート、廊下や教室で遊んでいた男子達も自分の席へと散っていく。数分経過した後、担任の先生が教室の中に入り、教壇の上に立つと言った。
「皆静かにして。今日は転校生を紹介します」
それを聞いた途端、「転校生―?」、「なんか季節外れだねー」、「珍しー」等とざわつき始める。特に何も興味を示していない私は、ぼんやりと先生の話の続きを待っている。先生の「それじゃあ、入ってもらえる?」という声と共に、皆の声が静まり返り、教室に入ってきた転校生の方に目を向けた。
 髪が流れるように長く奇麗にまとっていて、凛としている瞳。そのせいか、私より少し背が高いくらいだけど、このクラスの女子の中で最も大人びているように見える。その子は先生に自己紹介するよう言われ、静かに頷き、「蒼井氷雨です。宜しくお願いします」と言うと、皆に小さく頭を下げた。どこにでもいる普通の女の子だけど、でも、なんか不思議な感じがする。何でなのか、分からないけど…。
「蒼井さんの席は、窓側の一番後ろの席ね。あの、瀬川さんという子の後ろよ」
先生が私の席の後ろを指さしてそう言った途端、ドキっとした。窓側の、私の後ろの席。転校生、蒼井さんは先生の言葉に小さく「はい」と同時に頷き、こちらの方に歩いてきた。私の席の前まで来た時、私の方を一瞬見たけど、また前に視線を戻して、先生に指示された私の後ろの席に着いた。挨拶した方が良いかと思い、緊張しながらも彼女の方を向き、「宜しくね…」と蚊の鳴くような小さな声で言った。蒼井さんはまた視線をこちらに一瞬移し、小さく頷いた。それを見て、慌てて前に向き直った。迷惑だと思われたかな…。そう思っていた時、先生の話はいつの間にか終わっていて退出しており、皆、1時間目の数学の教科書とノートを机の上に出している。私もそれに習い、慌てて数学の授業の準備をし始めた。

蒼井さんが転入して3日程経過した、ある日の3時間目の体育の授業中。
今はバスケをチーム戦で行っているため、私と美華達のチームは、今は見学中である。私は、美華達の話に耳を傾けながら、試合をしている蒼井さんの方に目を向けた。バスケ部程ではないと思うけどドリブルが上手いし、軽々と何本もシュートを決めていく。授業中に指名さ
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