札束でビンタから始まる怪力令嬢の勘違い契約結婚~お飾りの妻は最高です~
ロベールは振り払うようにオリヴィアの手を避けたのだ。

(えっ……嘘でしょう!?)

今のは突発的だったし、動きも予想できないものだ。
父や兄でさえ避けられたことはないのに、ロベールはいとも簡単に避けていた。
そのまま胸を押さえつつ呆然としていると、彼はエリーを呼ぶように指示を出している。

顔を赤くして胸元を押さえながら距離を取るオリヴィアを見て、何故か驚いて動きを止めるロベール。


「そんな顔もできるのか」

「どっ、どういう意味でしょうか!」

「勘違いするな。火傷をしていないか見ているだけだ」
 

彼がただ火傷の心配をしてくれているのだと気づいたオリヴィアは、さらに恥ずかしくなり、胸元を押さえながら答える。


「……このくらい、全然平気ですっ」


この程度、紅茶がかかっただけで心配されるとは思いもしなかった。
なんとなく恥ずかしくなってしまったオリヴィアは頬を赤らめた。
それから彼はベッドに腰掛けるオリヴィアの元に膝をつく。
今度は何をするつもりなのかと注視していると、彼はするりとドレスの中に手を滑らせる。
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