札束でビンタから始まる怪力令嬢の勘違い契約結婚~お飾りの妻は最高です~
「このくらいの怪我は大したことありません。歩けないわけでもないですから」

「……!」


そう答えると、なぜかロベールのほうが驚いているではないか。
その理由もわからないまま、ロベールの膝上で足の感触を確かめるように指を動かしていた。

(動かすのは多少痛むけど、大したことはないわね)

しかしそこは床ではなく、ロベールの膝の上だということを思い出す。
ハッとしたオリヴィアは彼の膝の上からそっと足を降ろした。


「ふっ……」


軽く笑った彼は立ち上がる。
オリヴィアはドレスが落ちないように胸元を押さえているため、うまく動けない。


「君は強いな」

「……え?」

「彼女の攻撃をものともしなかった」

「どこが攻撃だったのですか? 足ならば全然平気ですけれど」

「そうか……よかった」
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