札束でビンタから始まる怪力令嬢の勘違い契約結婚~お飾りの妻は最高です~
それにはロベールも動きを止めた。
オリヴィアはチラリと自身の腹を見る。
それで終わればよかったのだが、胃が楽器のように音を奏で続けていた。
最後にキュウーンという鳴き声のように音が止む。


「……えへへ」

「ふ……くくっ」


ロベールが堪えるように笑いながら体が離れていく。


「もっと食事を持ってきてくれ。そのあとはゆっくり休むんだろう?」


ロベールの言葉にすぐにマルセルが動き出す。


「あ、ありがとうございます」

「他に何か望みがあったら言ってくれ」


そのままエスコートされるようになぜかソファへ。
食事が運ばれてくるまで、ロベールはソファに腰掛けながらオリヴィアに寄りかかっていた。

(ち、近い……!)

彼と出会ってからというものの、彼が何を考えているのかわかったことはない。
オリヴィアは戸惑っていたがあることを思いつく。


「でしたら今晩、初夜をいたしましょう!」

「…………は?」

「そろそろどちらが強いのか、決着をつけたほうがいいと思うのです」

「ああ……そうか。そうだな」


このとき、オリヴィアは久しぶりに体を動かせることが嬉しいと思っていた。
そしてロベールの唇が弧を描いていることにまったく気づかなかった。

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