札束でビンタから始まる怪力令嬢の勘違い契約結婚~お飾りの妻は最高です~
──その日の晩。

夕方まで休んだオリヴィアは戦闘服を着てキックやパンチをしつつ、ロベールを待っていた。
エリーは着替えて落ち着くように言われたが、そうもしていられない。
ディルムーン辺境伯の娘として、勝負に負けるわけにはいかないからだ。


「そんな格好で動かれては……!」

「わたしはこの服、結構軽くて気に入っているけど……」

「そういうことではありません。 オリヴィア様は少々ずれています!」

「えっ? 戦闘服がずれてるの?」

「…………はぁ」


エリーはため息をついている。オリヴィアは露わになった胸元を直していた。


「これでよし……!」


毎晩オリヴィアは戦闘服を好んで着ていた。
軽い生地は重たいドレスや苦しいコルセットと違って開放感があり着心地がいいのだ。
何よりサラリとしたシーツと相性がよく、これ以上ないほどにぐっすり眠れた。
そのあともエリーは心配していたが、オリヴィアはマイペースに体を動かし続けた。
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