札束でビンタから始まる怪力令嬢の勘違い契約結婚~お飾りの妻は最高です~
「もう結婚しているではありませんか」
「以前言ったことを撤回したい」
「……どういうことでしょうか?」
さっぱり意味がわからないではないため、オリヴィアは眉を寄せた。
(以前って、いつのことかしら……)
するとロベールは手首を拘束していた手を離す。
こちらを見つめながら、そっとオリヴィアの頬に指を滑らせた。
「オリヴィア、君にはずっとここにいてほしい」
「嫌ですけど」
オリヴィアは即答してしまった。
それには双子もエリーも緊張から体が強張っていく。
ロベールは不満そうにこちらを見ているが、オリヴィアの答えは決まっていた。
「だってわたしたちは一年だけの契約結婚ですよね?」
「…………。そのことだが……」
「それは契約違反にはならないのですか?」
そもそも、一年だけの契約結婚をするとオリヴィアに言ったのはロベールだ。
その代わりに援助をしてもらうという約束ではないだろうか。
オリヴィアもお金目的でロベールと結婚したはずだ。