札束でビンタから始まる怪力令嬢の勘違い契約結婚~お飾りの妻は最高です~
「よし……! 逃げましょうか」


オリヴィアが何事もなかったかのように笑顔になった。
子どもたちは互いを抱きしめながら小さく震えていた。
なぜならオリヴィアが強すぎて、何をどう動いたのかまったく理解できなかったからだ。

オリヴィアは男たちのポケットから鍵とナイフを取り出す。


「あまりいいナイフじゃないわね。でも、ないよりはマシかしら」


足を折られた男はまだ意識があったのか、こちらに手を伸ばしている。


「な゛っ……お、お゛ま゛……っ」

「……うるさい」


反対側の足も容赦のない音が鳴るのと同時に、痛みで意識を失ったようだ。

鍵輪には何本も鍵がついていたため、どれが正解かわからない。
順に鍵穴に鍵をさしていくが、なかなか当たりが見つからない。
面倒になったオリヴィアは、鍵輪を放り投げた。
牢を掴んで少し力を込めただけで、鉄を曲げてしまった。

ぐにゃりとバターのように曲がる牢に子どもたちはその部分をつついたり、掴んだりしている。
あまりにも頑丈だったため、オリヴィアと牢だったものを交互に見つめている。

オリヴィアは男たちを近くにあった縄でぐるぐる巻きに縛っていく。
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