札束でビンタから始まる怪力令嬢の勘違い契約結婚~お飾りの妻は最高です~
やはりあの巨漢の姿は偽物だったようだ。
というより、何が本当で何が偽物なのかはオリヴィアにはまだわからない。
彼を判別できる要素としては髪色と仮面くらいだろうか。
服装まで完璧に合わせていて、仮面をしていても美少年だとわかる。
オリヴィアは慌てて父とロベールを迎えるために玄関に走った。

(というより、もう来てしまったの……!?)

たしかに迎えに行くと言っていたが、意外にも早い到着に驚いていた。
どうやら無意識ではあったがジョセフィーヌといつもより時間をかけて領に帰ったことが原因のようだ。
父は急に現れたロベールに対応するためにジャケットを探していた。

母が体調を崩しオリヴィアが邸を開けていたことで、すごい状態になっていた。
ところどころに父が頑張ろうとした形跡はあるものの、物が散乱していた。
いつもならかろうじて整えてある廊下や応接室もひどいことになっているのかもしれない。
この状態をロベールに見られるわけにはいかないのだろう。

だが、ロベールはこの状態を気にすることはなかった。
まるで初めから知っていたといわんばかりの対応に驚くばかりだ。
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