余所者-よそもの-【 3 】

――――……
――……


カナコが眠った。

話に聞いていた通りだった。


カナコは普通に喋るし、笑いもする。

ただ、元の通り生活出来るかと言えばそうではなく。

疲れやすく、突然落ちるように眠ることが一日に何度かある。


潤は深く目を閉じたカナコに目をやると、静かに腰を上げた。

頭をそっと支え、そのままソファに寝かせてやる。


ユキを見ているとやるせない気持ちになるが。

カナコを見ていても、同じ気持ちになる。


テーブルの上にあった空き缶をぐしゃ、と手で握り潰し、キッチンに向かう。

空き缶を捨て、冷蔵庫を開けて、次のビールをプシュ、と開けた。


そこで、フライパンを振っているリンコが潤に声をかける。


「カナコ。まだ辛そうね」

「だな。ユキが誰にも会わせたがらなかったの、ちょっとわかった」

「嫌ね。アタシ何度もユキちゃんに『カナコに会わせろ』って怒っちゃったけど」


リンコはフライパンに視線を落とした。


「悪かったわ。きっとアタシ耐えられなかった」


悔しそうに目に涙を溜めるリンコに、潤は何も言えない。


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