余所者-よそもの-【 3 】
「カナコさん。交代します」
カウンターに入ってきたサンコン。
私は静かにテーブルへと戻った。
「アッチは難しい話をしてるわねぇ」
テーブルに戻るなり、そう言ったリンコはアルコールにご機嫌。
囁きほどしか鳴っていない店内のBGMは、カウンターの三人の話をテーブルまで届けていた。
そのせいか。
「……いよいよだ。いよいよ、ガチでシトウとの抗争が始まる」
バンは、武者震いを起こしていた。
「やっと、ダチの恨みを晴らすときがきたんだ」
グラスの中身をグイッと一気に煽る。
リンコは「飲め飲め」と愉快げになりながらグラスに口をつけ。
手元でクルリと回したワインに、ふと目を落とした。
「……アンタ。なんかシトウと因縁でもあんの?」
バンはグッと手を丸めた。
「ああ。ダチが紫藤にやられた。暴走してたら単車ごと轢かれたんだ」
「暴走?アンタ族やってんの?」
「そうだ」
「へぇ」