余所者-よそもの-【 3 】
「今の拠点はどこ?10年前と変わってないってことはないでしょう」
「い、今から行く気か……?」
「直接行った方が早いわ」
状況を飲み込めないまま、バンはただ目を泳がせていた。
リンコが「チンタラすんな」とバンの胸倉を掴み上げた、そのとき。
「行く必要ないぞ、翔」
トウジの声。
『リンコ』ではない呼びかけに、ピタリと動きが止まる。
見れば、フロアの入口に静かに立っているトウジ。
いつの間にか外に出ていたようで、今戻ってきたところらしい。
「ちょうど今日呼んでたんだ。挨拶させようと思って」
「誰を……」
トウジが一歩前に出る。
「やっべぇ。マジで女になってんじゃん!ウケる!」
「話には聞いてたが……これが変身後の翔さんか」
――後ろから姿を現した、二人の男性。
「レン……アズマ……?」
リンコの瞳が、大きく見開かれる。
「よっ翔!久しぶり!」
「変わらず元気なようで安心しましたよ、翔さん」