余所者-よそもの-【 3 】
「いきなりで悪いんだけど、手ぇ貸してくんない?現役を引きずり出したいんだけど、アタシじゃどうも信用されなくってね」
「そりゃそうだ。なんてったって翔は『幻影』だから」
「アンタらの顔ならさすがに現役も――……」
「あ、あああああの!!」
リンコ達の話に割り込んだバン。
なんだ、と揃って振り返った面々に、目をキラキラさせて言う。
「しゃ、写真!!!」
「は?」
「撮らせてもらえませんかッ!!」
「……アンタ、本当に馬鹿なのね。空気読みなさいよ」
シッシ、と手で追い払うリンコを、トウジが制す。
「いや、いい。撮ろう、写真」
トウジがバンにスマホを寄こせと手を伸ばした。
そして、トウジ、レン、アズマと。
それから中央にバンを立たせると、インカメラに切り替えたスマホを構え。
――カシャ、と記念撮影。
「これを君の知っている限り、目上の人間に送りつけてくれ」
トウジがスマホを返すと、バンはすっかり萎縮したように小さくなった。
「な、なんて言って送れば……」
「伝説が。幻影が、君たちを呼んでいる、と」