余所者-よそもの-【 3 】


「いきなりで悪いんだけど、手ぇ貸してくんない?現役を引きずり出したいんだけど、アタシじゃどうも信用されなくってね」

「そりゃそうだ。なんてったって翔は『幻影』だから」

「アンタらの顔ならさすがに現役も――……」


「あ、あああああの!!」


リンコ達の話に割り込んだバン。

なんだ、と揃って振り返った面々に、目をキラキラさせて言う。


「しゃ、写真!!!」

「は?」

「撮らせてもらえませんかッ!!」


「……アンタ、本当に馬鹿なのね。空気読みなさいよ」


シッシ、と手で追い払うリンコを、トウジが制す。


「いや、いい。撮ろう、写真」

トウジがバンにスマホを寄こせと手を伸ばした。


そして、トウジ、レン、アズマと。

それから中央にバンを立たせると、インカメラに切り替えたスマホを構え。

――カシャ、と記念撮影。


「これを君の知っている限り、目上の人間に送りつけてくれ」

トウジがスマホを返すと、バンはすっかり萎縮したように小さくなった。


「な、なんて言って送れば……」



「伝説が。幻影が、君たちを呼んでいる、と」



< 438 / 447 >

この作品をシェア

pagetop