余所者-よそもの-【 3 】
「なんで……みんな」
リンコは震えていた。
両手で口を隠し、今にも叫んでしまいそうな口を無理に止めているようだった。
「お前が俺に言ったんだ。もう恥も外聞も関係ないから、集められるだけ人を集めて来いって」
「……でもっ10年よ!?今更、もうアタシのことなんて……」
「馬鹿言うな。お前はなにもわかってない」
「………」
「みんな、お前とまた会える日を。心から待ちわびていた」
「………」
「昔、お前に返し損ねた恩を返したいってな。どんな都合も、予定もかなぐり捨ててシトウの抗争に参加するそうだ」
リンコの目から、ぽろぽろと涙が零れる。
『捨てた』と思っていた過去たち。
だけど目の前にいるこの人たちは一度だって、リンコを忘れちゃいなかった。
まるで10年の空白なんて知らないみたいに、最後に会った日の続きを叫んでいるから。
「昔『男が泣くな』って、お前に説教された気がする」
「……今のアタシは女だからいいのよ」
「それもそうか」