追放先で再会した初恋の男は、罪深い私を愛し続ける 〜断罪令嬢エリザベートの初恋回帰〜
再会を喜べたのは一瞬で、気持ちは重たく沈み己を恥じるとベリルの胸を押し返した。
そして息を整え訊ねた。
「……あなたが私の監視役なの?」
「あぁ、そうだ」
「私の立場でこんなことをお願いするのは良くないと分かっているのだけど……監視役は別の方に変えていただけないのかしら」
そう告げたのは妹を陥れた罪を恥じ入る気持ちからではなく、それを凌駕するほどの別の感情からだった。
――――かつて、ベリルの父ジルはエリザベートの父ガストに翻弄され身を滅ぼした。
その恨みからジルが銃撃事件を起こした結果、一家は懲罰を受けることとなったのだが……その量刑はフランドールの名の下に父ガストの意向が強く反映された過剰な制裁となっていた。
結果、一家離散となった末にベリルの両親は早々に死去している。
彼らを追い詰めたのはエリザベートの父。
平民を家畜と罵り使い捨てる男だ。
そのような父から助けたい一心で、エリザベートはジルが逮捕された時に逃してしまった。
だが最終的に捕縛され、結局エリザベートの行動によって更なる父の怒りを買い、過剰な制裁へと繋がった。
結果論だがエリザベートが手を出さなければもっと穏便に片付いていた事件を掻き乱してしまったのだ。
――ベリルにとって自分は忌まわしき存在。
ずっとエリザベートはそう思い込んでいた。
だからこそ、先ほど抱き留めてくれたことが理解が出来ない。
自分を気遣うような言葉も受け取る資格などないのに。
憎いから目の前に現れたのだろうか。
そんな疑念さえ過る。
罪人の立場で役人の交代を願うなどお恐れたことだが、エリザベートは懇願した。
監視役となれば、これからしばらく顔を合わせなければならない。
エリザベートにとってベリルが側にいる事は、ようやく慣れてきた過去の罪悪感を激しく揺さぶられる行為なのだ。
しかし……――――「駄目だ。俺がお前の監視役だ」
ベリルは鳶色の瞳を鋭くエリザベートに向けたまま冷たく告げた。
そして息を整え訊ねた。
「……あなたが私の監視役なの?」
「あぁ、そうだ」
「私の立場でこんなことをお願いするのは良くないと分かっているのだけど……監視役は別の方に変えていただけないのかしら」
そう告げたのは妹を陥れた罪を恥じ入る気持ちからではなく、それを凌駕するほどの別の感情からだった。
――――かつて、ベリルの父ジルはエリザベートの父ガストに翻弄され身を滅ぼした。
その恨みからジルが銃撃事件を起こした結果、一家は懲罰を受けることとなったのだが……その量刑はフランドールの名の下に父ガストの意向が強く反映された過剰な制裁となっていた。
結果、一家離散となった末にベリルの両親は早々に死去している。
彼らを追い詰めたのはエリザベートの父。
平民を家畜と罵り使い捨てる男だ。
そのような父から助けたい一心で、エリザベートはジルが逮捕された時に逃してしまった。
だが最終的に捕縛され、結局エリザベートの行動によって更なる父の怒りを買い、過剰な制裁へと繋がった。
結果論だがエリザベートが手を出さなければもっと穏便に片付いていた事件を掻き乱してしまったのだ。
――ベリルにとって自分は忌まわしき存在。
ずっとエリザベートはそう思い込んでいた。
だからこそ、先ほど抱き留めてくれたことが理解が出来ない。
自分を気遣うような言葉も受け取る資格などないのに。
憎いから目の前に現れたのだろうか。
そんな疑念さえ過る。
罪人の立場で役人の交代を願うなどお恐れたことだが、エリザベートは懇願した。
監視役となれば、これからしばらく顔を合わせなければならない。
エリザベートにとってベリルが側にいる事は、ようやく慣れてきた過去の罪悪感を激しく揺さぶられる行為なのだ。
しかし……――――「駄目だ。俺がお前の監視役だ」
ベリルは鳶色の瞳を鋭くエリザベートに向けたまま冷たく告げた。