悪魔は夜に笑う
牛見さんには新卒の時からお世話になっていた。
何度私のために頭を下げてくれたか。
仕事ができる上に優しいなんて、右も左も分からない新卒にとっては救世主。
客観的に考えても惚れてしまうのは頷ける。
私にとっては唯一甘酸っぱい恋路だった。
まあ、いくら好きだったからって既婚者には揺れ動かないけど。
奥さんモデルみたいな爆美女って聞くし。
むしろどうやって口説き落としたのかそっちの方が個人的に聞き出したい。
「まさか牛見さんが結婚するなんて思いませんでしたよ」
牛見さんは来月から経理部に管理職として戻ってくるらしい。
初めはそんな他愛のない話をして、彼が1本目のタバコを燻らせ始めた頃、この話題を出してみた。
「え、深沢まだ独身?」
しかし相手方の反応が私が思っていたものと違った。
元々目の大きい彼がさらに見開いてギョッとした顔をした。
喜怒哀楽、全てのリアクションが分かりやすい人だ。
話していると、ころころ表情の変わる人だったと思い出した。
だからこそ、タバコを吸う渋い顔を独り占めできるあの瞬間が好きだったことも。
何度私のために頭を下げてくれたか。
仕事ができる上に優しいなんて、右も左も分からない新卒にとっては救世主。
客観的に考えても惚れてしまうのは頷ける。
私にとっては唯一甘酸っぱい恋路だった。
まあ、いくら好きだったからって既婚者には揺れ動かないけど。
奥さんモデルみたいな爆美女って聞くし。
むしろどうやって口説き落としたのかそっちの方が個人的に聞き出したい。
「まさか牛見さんが結婚するなんて思いませんでしたよ」
牛見さんは来月から経理部に管理職として戻ってくるらしい。
初めはそんな他愛のない話をして、彼が1本目のタバコを燻らせ始めた頃、この話題を出してみた。
「え、深沢まだ独身?」
しかし相手方の反応が私が思っていたものと違った。
元々目の大きい彼がさらに見開いてギョッとした顔をした。
喜怒哀楽、全てのリアクションが分かりやすい人だ。
話していると、ころころ表情の変わる人だったと思い出した。
だからこそ、タバコを吸う渋い顔を独り占めできるあの瞬間が好きだったことも。