悪魔は夜に笑う
「それに胸筋付けすぎるとあゆなさんが悲しむから」


待って、その話題を出すの?


「なぜ?」

「この前言われたんです。蒼士郎くんって私よりおっぱいあるよねって。あれは虚無を見つめる目でした……」


そう言って私を見つめる蒼士郎くん。
しかしからかうわけではなく複雑な顔をしていた。
確かに彼氏の方が胸があるなんてショックだとは思ったけど。


「愛結那さんもボディメイクをしていっそ胸筋に変えてしまえばいい」

「嫌です。あゆなさんは背が高いから貧乳に見えるだけでそこまで貧乳じゃない。適度な贅肉があるくらいがいいんです」


すると赤嶺くんは胸筋にしろとアドバイス。
ところが蒼士郎くんが即座に嫌だと拒否した。
なんでお主が答える。赤嶺くんは私に話しかけたんだけど。

そんで貧乳貧乳連呼するな。
彼氏じゃなかったらセクハラだわ。


「というかなぜ愛結那さんは蒼士郎の胸筋の度合いを知ってるんだ。服の上からは俺ぐらいのプロじゃないと分からないよな。トレーニング仲間か?」


しかし鈍感赤嶺くんは、蒼士郎くんが私の胸を見たと断言したようなものなのに蒼士郎くんの胸筋事情が気になったらしい。
あれ、やっぱり赤嶺くんって私たちが付き合ってるの知らない?


「付き合ってるからに決まってるじゃないですか」


ついに蒼士郎くんは付き合っていると断言。
すると赤嶺くんは可動域限界まで目を開き、口まで大きく開けた。


「愛結那さんと!?」
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