悪魔は夜に笑う
「なんそれ、そらあかんやろ」


深夜番組の合間にニュースが流れ、とある事件に口出しすると蒼士郎くんが振り返ってきた。


「関西の人ってテレビとよく話すよね」

「言われてみればそうかも」

「さすが大阪の女」

「奈良の女や!彼女に対しての認識ガバガバすぎるやろ!」


飲みすぎてヘロヘロだったけど、誤認されていると知って頭が覚醒。
もはや脊髄反射レベルでつっこむと蒼士郎くんは歯を見せてケタケタ笑った。


「楽しいね」


なんだ、知ってるくせにツッコミ入れて欲しくてわざと間違えたのか。
しかし自信の彼女を興味ないのかなって不安にさせるなんて重罪だ。私は頬を膨らませて睨んだ。


「お、新しい変顔だ」

「愛しい彼女のふくれっ面を変顔呼ばわりすな!」

「ふはっ、かわいい」


酔ってるとはいえ自分で愛しい彼女、なんて言葉が出てくるなんて驚いた。
正面から受け止めて笑う蒼士郎くんの姿を見てなんだかむず痒い。
こういう愛情表現はバカにしないんだよねこの男。
とにかくぼやけた頭を冷ましてくるか。
私はシャワーを浴びるため一旦その場を離れることにした。
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