悪魔は夜に笑う
✤✤✤
「あゆなさん、今日早上がりだから一緒に帰ろ」
そう言われたのはお店に着いた直後のこと。
しかし2時間経った22時半現在、満席で蒼士郎くんとマスターがフル稼働。
カウンター内を忙しなく動き回って、このままだと蒼士郎くんは早上がりできそうにない。
満席の時に居座るのもよろしくない気がする。帰ろうかな。
そう思った瞬間、頼んでもないロングカクテルがドン、と私の目の前に置かれた。
「待ってて、あと30分で終わらせるから」
置いたのは忙しさに血走った目の蒼士郎くん。気迫のある目つきでそう言い残し、マスターに目配せするとバックヤードに消えた。
「引き止めてごめん。明日あゆなさん仕事だった」
本当に30分で裏方作業を終え、溜まっていたオーダーを捌いた蒼士郎くんは、一緒に帰路に着く私に申し訳なさそうに謝ってきた。
珍しくうっかりしてる。明日は祝日でお休みだってのに。
「ふっふっふ……」
「え、もしかして仕事休み?」
「明日祝日でーす。蒼士郎くん疲れてますねえ」
不敵な笑みを浮かべて教えてあげた。
蒼士郎くんはぽかんと口を開けて「道理で忙しいと思った」と呟く。
月曜はお店の定休日。月曜の祝日は頭から抜けがちだろうと思った。
「あゆなさん、今日早上がりだから一緒に帰ろ」
そう言われたのはお店に着いた直後のこと。
しかし2時間経った22時半現在、満席で蒼士郎くんとマスターがフル稼働。
カウンター内を忙しなく動き回って、このままだと蒼士郎くんは早上がりできそうにない。
満席の時に居座るのもよろしくない気がする。帰ろうかな。
そう思った瞬間、頼んでもないロングカクテルがドン、と私の目の前に置かれた。
「待ってて、あと30分で終わらせるから」
置いたのは忙しさに血走った目の蒼士郎くん。気迫のある目つきでそう言い残し、マスターに目配せするとバックヤードに消えた。
「引き止めてごめん。明日あゆなさん仕事だった」
本当に30分で裏方作業を終え、溜まっていたオーダーを捌いた蒼士郎くんは、一緒に帰路に着く私に申し訳なさそうに謝ってきた。
珍しくうっかりしてる。明日は祝日でお休みだってのに。
「ふっふっふ……」
「え、もしかして仕事休み?」
「明日祝日でーす。蒼士郎くん疲れてますねえ」
不敵な笑みを浮かべて教えてあげた。
蒼士郎くんはぽかんと口を開けて「道理で忙しいと思った」と呟く。
月曜はお店の定休日。月曜の祝日は頭から抜けがちだろうと思った。