悪魔は夜に笑う
抽出したコーヒーを氷が入ったグラスに注ぎ、人んちのキッチンでアイスコーヒーを作り上げた蒼士郎くんは私にひとつグラスを渡した。


「はい」

「あ、どうも……」


蒼士郎くんはコーヒーを飲みながらリビングに戻る。
その後をついて私もリビングに戻った。


「連絡取ってた女は全部切ったから今はあゆなさんだけ」


ソファに座ると耳を疑う発言が。
私のために全部切ったとはにわかには信じ難い。

もしかしてそのために私のとんでもない変顔を壁紙にしてた?
女よけに効果抜群みたいだけど、無断で使用した件に関しては私まだ許してないからな。


「そもそも、バーテンはない。絶対無理」

「成り行きとかバーテンとか考えないで、俺を見て」


しっかり拒否したつもりが、そっと手を重ねるように触れてきたからその部分に意識が集中して口を閉じた。

分からん、全くもって分からん。
ここまで私を誘惑する意味が分からん。
なんらかの罰ゲームと言ってくれた方が納得できるのに。


「モテモテなんだからもっと器量のいい美女とくっつきなさいよ」

「だって俺、普通の子はタイプじゃない」


自分自身が蒼士郎くんと付き合ってる姿を想像できなくて受け入れられない。
蒼士郎くんの隣は爆美女じゃないと釣り合わないでしょ。


「普通の子って?」

「普通に女の子らしくてかわいい子」


なるほど、蒼士郎くんってイロモノ好き?
そんで私は普通の枠から大きく外れていると?
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