悪魔は夜に笑う
「この人いいな、面白いなって思ってる人が弱ってたら男は誰だって黙ってないと思うよ」

「でも蒼士郎くんのタイプって、巨乳小動物系ロリ顔美女でしょ?あとロングの黒髪で儚げな大人しめの年下。私全然当てはまってないんなんだけど」


漫才相手としては退屈しなくていいな、ということだろうか。
私なんて3つ年上で167cmあるし、貧乳で茶髪のボブでパーマでこんな性格だし。
絶対蒼士郎くんのタイプではないと断言できる。


「なんで俺のタイプにそんな詳しいの、怖っ」

「あんたの歴代元カノ全員そうだったじゃん」

「そうだっけ。俺そんなにあゆなさんに恋愛話してた?」

「関西人はみんな話聞き出すの上手やから。おおきに」


店員と客という関係性でも週2で5年付き合っていればおのずといろんな話をしてるものだ。
私は興味があって聞いたから覚えてるけど、蒼士郎くんは仕事だからいちいち誰とどんな会話したなんて覚えてないよね。


「俺の恋愛遍歴はどうあれ、あゆなさんに恋してる今が人生で一番楽しい」


過去を思い返していたら蒼士郎くんの口からとんでもない発言が飛び出た気がする。
絶対蒼士郎くんが言わないような言葉が聞こえたような。
目をぱちくりしていると、蒼士郎くんはむっと顔をしかめた。
何その顔。母性本能くすぐられて超可愛いんですけど。
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