悪魔は夜に笑う
バーの場所は歓楽街の路地裏。ラブホなんてらそこら中にある。
蒼士郎くんはふらつく私を支えるように腰に手を添えてゆったりと歩く。

常連客に見られたらどうする気だろう。
現実味がなくてずっと客観的なことを考えていた。

だからいざホテルに足を運んで実際部屋に入ると、本気でヤる気なんだとパニックになりそう。


「あゆなさん、こっち見て」


部屋に入るや否や、ドアを背にした状態で迫られて唇を奪われた。
密着して抱きしめられながらキスをされると冷めかけた熱が再燃する。
理性がどろどろに溶かされて本能が剥き出しになるような感覚。
それにずっとすがりついていたくて、蒼士郎くんの背中に腕を回した。

だけど、キスをしながら脱がせようとしてきたからその手を掴んだ。


「……なに?」

「シャワー、浴びさせて」

「じゃあ一緒に入ろう」


身支度のひとつとしてシャワーで体を綺麗にしたいのに、なんで一緒に入りたがるの?
セックスの時以外もくっつきたがるとは思わなかった。
< 7 / 181 >

この作品をシェア

pagetop