悪魔は夜に笑う
車を20分ほど走らせ、たどり着いたのは海が見えるレストラン。
涼しい室内から夏を感じられるなんて最高。
天気がいいからロケーション抜群だ。

レストランでは昼からいろんな種類のクラフトビールが飲めるようだ。
ドライバーの蒼士郎くんには申し訳ないけど、即決でビールセットを注文した。


「……んふっ」

「ねえ、いい加減おもろくないやろ」


蒼士郎くんは席に着いてからずっと私が送った動画を何度もループして見ている。
ねえ、海を見なよ。輝く水面を見てると邪念なんて消えるよ。

夏っぽいことしたいって言ったの蒼士郎くんなのにスマホと向かい合ってるんじゃ意味ないじゃない。


「何度見ても面白い。お笑いのセンスありすぎ」

「そんなこと言って蒼士郎くんも同じことしたらプルプルなるんじゃない?」

「ならないって。筋トレで同じような動作するけどさ」


すると蒼士郎くんはスマホを操作し、とある動画を私に見せてきた。
そこには、キャップを被ってタンクトップ姿で筋トレに励む男の姿が。
背景からしてジムかな。トレーニングマシンで腕を鍛えてる。
深くキャップを被ってるから誰か分かんなかったけど蒼士郎くんか。
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