悪魔は夜に笑う
赤嶺くんがテーブル席に向かうと、しばらくしてその席から笑い声が聞こえた。
振り返ってみるとテーブル席に座っていた男女4人は全員笑顔。
嫌な気持ちにせず笑いをかっさらうなんてさすが赤嶺くん。
なんだか私も鼻が高くてふふんと笑ってしまった。

赤嶺くんはそのまま彼らのお会計を済ませ、スマホを持ったままカウンターに戻って来た。


「なぜか俺が交換する流れになってしまった」


蒼士郎くんじゃなくて赤嶺くんと連絡先交換したんだ。あの女の子マッチョもイケる口だったのね。


「女の子見る目あるじゃん。いい選択だよ」

「いや、女性じゃなくて一緒にいた男性客と」


しかし話を聞けば勘違いしていたのは私だった。
なんで男と連絡先交換する羽目になってんの。


「そっちかーい!なんで仲良くなってんの」

「筋肉は筋肉を呼ぶんですよ」


すると上腕二頭筋を見せつけるポーズで得意げな顔をする。
なるほど、筋肉フレンズね。確かにマッチョって見た目で分かるから友達作りやすいのかも。

にしても赤嶺くんって陽キャの中の陽キャだよな。連絡先交換断って空気を悪くするどころか新たに友達を作っちゃうなんて。
赤嶺くんに感心していたらもう日付が変わりそう。

さて、私も帰るか。スマホを持ってカウンター席から降りようとしたら、目の前にドリンクが出された。
差し出してきたのは蒼士郎だった。
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