悪魔は夜に笑う
キューピットの能力あらゆる場所に置いて発揮しすぎじゃない?
しまった。経理事務じゃなくてウエディングプランナーにでもなるべきだったかな。
もしくは結婚相談所の相談員とか。


「キューピットあゆなさんお願いします!」


衝撃の事実に目を丸くしていると、女の子は私に向き直して上目遣いで手を合わせる。
待って、同性から見てもマジでかわいい。
なにそのきゅるんきゅるんの目。アラサー女の心臓鷲掴みしないでよ。


あれかな、ついに蒼士郎くんの運命の子の登場かな。
そうだよ、天真爛漫で可愛らしい子が蒼士郎くんにはお似合いだよ。
こんな卑屈なアラサー女じゃなくてさ。


「蒼士郎くん悪い男だよ〜」

「それでもいいんです!むしろそこがいい!」


ふざけて笑いかけると笑顔を弾けさせる彼女。
なんて眩しい笑顔。ちょっと蒼士郎くん、めっちゃ可愛いよこの子。
しかし蒼士郎くんは忽然とカウンターからいなくなってる。
めんどくさい話題に巻き込まれたくなくて逃げたなあやつ!


「えー、蒼士郎くんよりマスターの方が絶対おすすめ」

「妻帯者をおすすめしないで下さい……」


マスターがバックヤードに行くと蒼士郎くんは帰ってきた。
すると女の子は顔を真っ赤にしながら蒼士郎くんに連絡先を聞いた。
周囲のお客さんも注目していたから断りづらかったのか、珍しくお客さんと連絡先を交換していた。
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