食事のたびに目が合うイケメン営業課長は、どうやら食べることが好きらしい(?)
 暁商事はこの秋で創業五十年を迎える。
 私が入る前に四十周年の記念パーティーがあったから、今回が初めての参加だった。

「料理は早く取らないとなくなるぞ」
「え、そうなんですか!?」
「ホテルの食事だから味がいいしな。だけど量が控えめだから、人気なものはすぐ売り切れるんだ」
「えぇ〜。そうなんですね。先にいっぱい取りに行かなきゃ」
「そのほうがいい。挨拶を優先していたら食いっぱぐれる」

 四十周年記念のとき、パーティーに参加したらしいが、そのときはまだ新人で挨拶回りが忙しかったらしく、ほとんど料理を食べることができずに終わったらしい。
 先人からのアドバイスをありがたく聞かせてもらい、ぱくぱくとカレーを食べ進める。
 初瀬さんのほうが先に食べ終わってしまったため、その間はより強く視線を感じながら私もカレーを食べ進めた。

「カレー……」
「なんです?」
「ついてる」
「え、どこですか!?」

 恥ずかしいとナプキンで口元を抑える前に彼の手が伸びてくる。どうやら髪の毛についていたようで、動くと他に飛ぶからじっとしているように言われた。

「……取れたと思うけど、よく拭いといたほうがいい」
「あ、ありがとうございます……」

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