食事のたびに目が合うイケメン営業課長は、どうやら食べることが好きらしい(?)
 今日は珍しくいつもよりレストランの中が混雑していた。この席もやっとの思いで見つけた席だ。

 窓際にあるカウンター席の一番端っこ。
 隣にはグレーのスーツを着た男性。

 いつも初瀬さんはネイビーや黒のスーツを着ているから、きっと違う人だろうなぁ、と思って声を掛けたのに。
 なんでこんなときだけグレーのスーツなの!? とツッコミたくなる気持ちを抑えてスツールに腰掛ける。

 やっと見つけた席だし、自分から「お隣いいですか?」と声を掛けた手前、「やっぱりやめます!」とは言いづらい。
 私は仕方なく箸を持つと、手を合わせた。

「い、いただきます……」

 小さく呟いて、今日のランチ定食A――生姜焼き定食に箸をつける。
 一口、生姜焼きを頬張ったら、口いっぱいに生姜の爽やかな香りと醤油風味の濃い味が広がった。この一口だけで、ご飯を二回は頬張れる。

 おいしい〜!! と誰に言うでもなく心の中で拍手を送っていたら、隣から無視できないほどの視線を感じた。

 ……や、やっぱり見られてる、よね?

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