食事のたびに目が合うイケメン営業課長は、どうやら食べることが好きらしい(?)
 ――これで明日からは穏やかにご飯が食べられるよね。

 言いたいことはぜんぶ言ったのだ。さすがにもう目が合うこともないだろうと思っていたのだけれど、次の日の昼、レストランの注文口に並んでいたら、また彼とばったり出くわしてしまった。

「あっ」

 彼も私に気付いてお疲れ様と声をかけてくれる。
 注文口はいくつかあるけれど、どのレーンも長蛇の列だ。他の列に移動するのを諦めたのか、彼も私の後ろについた。

「そういえば、同じ会社の後輩だったんだな。てっきり、知らない人だとばかり思ってた」

 彼がちらりと私の首からぶら下がる社員証を見る。
 青いネックストラップに社名と名前が入った社員証は、二人ともまったく同じデザインだ。
 昨日、たまたま資材調達部に行ったら私を見かけたそうで、そこでやっと同じ会社の従業員だと気付いたとのことだった。

「初瀬さんは……営業部の課長さん、ですよね」
「あ、俺のこと知ってたんだ」
「さすがに他部署の方であっても、課長、部長クラスだとお名前くらいは……」

 あと、初瀬さんの場合はイケメンだからというのもあるけれど。……とは言わないでおく。

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