学校の人気者は私だけを離してくれない【大学生編】
翌日。
紗羅は大学を休んだ。
冬人は何度電話しても出ない。
その頃。
講義終わりの蓮は偶然、公園のベンチで泣いている紗羅を見つける。
「神宮寺さん?」
「……蓮くん。」
「何があった?」
優しい声に張り詰めていた糸が切れた。
紗羅は泣きながら事情を話した。
蓮は静かに聞いてくれた。
「一人で抱え込まなくていい。」
そう言ってハンカチを差し出す。
その光景を、
大学へ迎えに来た冬人が見てしまった。
蓮が紗羅の涙を拭いているように見えた。
冬人の表情が変わる。
「……何してる。」
低く冷たい声。
二人が同時に振り返る。
「冬人!」
「離れろ。」
「違う!」
「違わない。」
冬人は紗羅の腕をつかんだ。
「帰る。」
「話を聞いて!」
「今は聞けない。」
初めて見るほど怒った冬人。
蓮も負けじと言う。
「泣かせたのはあんたでしょ。」
冬人は蓮を睨む。
「関係ない。」
「関係ある。紗羅さんは今、一人じゃない。」
張り詰めた空気。
その時だった。
「冬人!」
彩乃が走ってきた。
「全部私が悪いの!」
その一言で、止まっていた時間が動き始めた――。
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