死の呼び声
第六話 再び、そして出発
冒険者ギルドへ戻ろうとした僕は正門前で門兵に呼び止められた。
『おいタープ、お前いつの間に外に出たんだ? どうして外から来たのか驚いたぞ。まったく神出鬼没な奴め、わははは』
「いやちょっとね。出た時には誰もいなかったから勝手しちゃったよ。申し訳ありません。ところで、ねぇ、何か変わったことはなかったかい?」
『ん、おかしな奴だな。平穏無事、暇でしょうがないぜ』
「そうだよね。ありがと。ギルドへ行くよ。じゃぁ、また」
『おう、新しい依頼仕事もほどほどにな。冒険者は命を大切にな!』
「はい。ありがとうございます」
会話からしても感じるが、どうやら昨夜のことは記憶にないらしい。
冒険者ギルドへ急ごう。
食堂のネコミミ女史に会った。
「今日は食事じゃないんだ。ミキたち来てないかな?」
『ミキさん達ですか? まだ見てないです。お宿じゃないですかね』
「分かった。ありがとう。ところでさ、昨夜、僕と会わなかったかい?」
『えっ? 私とタープさんが二人きりでデートなんてしてません。誘ってもくれないくせに!』
「あ、あ、ごめん、今度また」
『ちゃんと誘ってくださいね。言質取りましたからっ! ふふ』
くっ……可愛い。
「ごめんね、また食べに来ますね」
『はい、お待ちしています~』
次はミキたちの宿泊している宿だ。会えるといいけど。
指名依頼専用冒険者宿泊施設についた。いつ見ても豪華な宿だ。
正面から入ってフロントへ行く。前回の受付嬢がいた。ラッキーだ。
『あらタープさん、おはようございます』
「おはようございます。今日もミキに連絡して貰えないでしょうか」
一応、冒険者ギルドのカードを出して身分証明を行う。
『ミキさんならまだチェックアウトされていませんよ。少しお待ちください』
受付嬢はそう言って魔法電話で部屋への直通内線をかける。
『あ、お休み中に申し訳ありません。フロントにタープさんがお越しになられていますが、魔法電話をお繋ぎしてもよろしいでしょうか?』
はい、はい、とやり取りして、受付嬢は端末を僕に渡してくれた。
「ミキ、おはよう、あの、大丈夫か?」
『……』
「ミキ……部屋に誰もいない? 会えるなら部屋に行って話したいんだけど」
『ダメ。あのね、逃げて』
「ちょ、ちょっと待って。昨日のことだけどさ……」
『聞かれるかもしれない……急いで逃げて』
『エルソンで助けを呼んで。ミズハさんとユアイに伝えて』
『手遅れになる前に』
『……好きよ、タープ』
『だから私のことは心配しないで』
「そんな……ミキ」
『ミズハさんとユアイに伝えたらタープはここに来ちゃダメよ。敵は強いわ。強すぎる。手に負えない。いいわね、お願いタープ。それじゃこれで』(プチッ)
魔法電話は、無情にも沈黙した。
今すぐミキの部屋へ駆け上がりたかった。
だが――肌で感じる。ブラッコスとシローキが監視している。
「あ、魔法電話が終わりました。ありがとうございました」
『は、はい、お部屋に行かなくても良かったですか?』
「はい、用件は済みました。前回共々、お手数をおかけして、ありがとうございました」
『いえいえ、いつでもどうぞタープさん』
笑顔で対応してくれる受付嬢さん。仕事のできる感じがした。
いよいよエルソンへ行って助力を得る、エルソンの冒険者ギルドへ行けば、ひょっとしたら勇者パーティのメンバーが滞在しているかもしれない。
ミキや住人たちは夜になるとおかしくなるのか。多分そうだろう。
何らかの精神的支配下に置かれているのかもしれない。最高に手強い死霊リッチを超える存在がいるのかもしれない。
エルソンへ向かう。
ミキの言葉を無駄にはできない。
一刻も早く助けを呼ばなければならなかった。
『おいタープ、お前いつの間に外に出たんだ? どうして外から来たのか驚いたぞ。まったく神出鬼没な奴め、わははは』
「いやちょっとね。出た時には誰もいなかったから勝手しちゃったよ。申し訳ありません。ところで、ねぇ、何か変わったことはなかったかい?」
『ん、おかしな奴だな。平穏無事、暇でしょうがないぜ』
「そうだよね。ありがと。ギルドへ行くよ。じゃぁ、また」
『おう、新しい依頼仕事もほどほどにな。冒険者は命を大切にな!』
「はい。ありがとうございます」
会話からしても感じるが、どうやら昨夜のことは記憶にないらしい。
冒険者ギルドへ急ごう。
食堂のネコミミ女史に会った。
「今日は食事じゃないんだ。ミキたち来てないかな?」
『ミキさん達ですか? まだ見てないです。お宿じゃないですかね』
「分かった。ありがとう。ところでさ、昨夜、僕と会わなかったかい?」
『えっ? 私とタープさんが二人きりでデートなんてしてません。誘ってもくれないくせに!』
「あ、あ、ごめん、今度また」
『ちゃんと誘ってくださいね。言質取りましたからっ! ふふ』
くっ……可愛い。
「ごめんね、また食べに来ますね」
『はい、お待ちしています~』
次はミキたちの宿泊している宿だ。会えるといいけど。
指名依頼専用冒険者宿泊施設についた。いつ見ても豪華な宿だ。
正面から入ってフロントへ行く。前回の受付嬢がいた。ラッキーだ。
『あらタープさん、おはようございます』
「おはようございます。今日もミキに連絡して貰えないでしょうか」
一応、冒険者ギルドのカードを出して身分証明を行う。
『ミキさんならまだチェックアウトされていませんよ。少しお待ちください』
受付嬢はそう言って魔法電話で部屋への直通内線をかける。
『あ、お休み中に申し訳ありません。フロントにタープさんがお越しになられていますが、魔法電話をお繋ぎしてもよろしいでしょうか?』
はい、はい、とやり取りして、受付嬢は端末を僕に渡してくれた。
「ミキ、おはよう、あの、大丈夫か?」
『……』
「ミキ……部屋に誰もいない? 会えるなら部屋に行って話したいんだけど」
『ダメ。あのね、逃げて』
「ちょ、ちょっと待って。昨日のことだけどさ……」
『聞かれるかもしれない……急いで逃げて』
『エルソンで助けを呼んで。ミズハさんとユアイに伝えて』
『手遅れになる前に』
『……好きよ、タープ』
『だから私のことは心配しないで』
「そんな……ミキ」
『ミズハさんとユアイに伝えたらタープはここに来ちゃダメよ。敵は強いわ。強すぎる。手に負えない。いいわね、お願いタープ。それじゃこれで』(プチッ)
魔法電話は、無情にも沈黙した。
今すぐミキの部屋へ駆け上がりたかった。
だが――肌で感じる。ブラッコスとシローキが監視している。
「あ、魔法電話が終わりました。ありがとうございました」
『は、はい、お部屋に行かなくても良かったですか?』
「はい、用件は済みました。前回共々、お手数をおかけして、ありがとうございました」
『いえいえ、いつでもどうぞタープさん』
笑顔で対応してくれる受付嬢さん。仕事のできる感じがした。
いよいよエルソンへ行って助力を得る、エルソンの冒険者ギルドへ行けば、ひょっとしたら勇者パーティのメンバーが滞在しているかもしれない。
ミキや住人たちは夜になるとおかしくなるのか。多分そうだろう。
何らかの精神的支配下に置かれているのかもしれない。最高に手強い死霊リッチを超える存在がいるのかもしれない。
エルソンへ向かう。
ミキの言葉を無駄にはできない。
一刻も早く助けを呼ばなければならなかった。