思ってたのと違う! 女王は最愛の騎士ではなく、狂犬と結婚を強要される
得体の知れない男と馬車の中で2人きりになるなど、思いもしなかった。
敗者と勝者を、一緒にするわけにはいかない。
妥協するべきだとわかっているが、不満は拭えない。
(護衛もつけずに、異性と馬車に乗り込むなんて……)
王城に向かって走り出した馬車の内部は、動きを止めるまでは密室となる。
有事の際にどれほど泣き叫んで助けを求めたところで、瞬時に割って入れるのは御者くらいなものなのだ。
もしもこの男が王族に悪意を持っている者であれば、リベルラはすでに物言わぬ躯と化していただろう。
(このまま、何事もなく城へ到着できればいいのだけれど……)
リベルラはもしもの可能性を脳裏に思い浮かべながら、のぞき窓から外の様子をぼんやりと眺めて暇を潰していた。
「女王陛下」
「私の許可なく、話しかけないで」
ガルドラはそんなこちらの様子をしばらくは何も言わずに黙って見つめていたが、車内の重い空気に耐えられなくなったようだ。
こちらが剣呑な表情とともに釘を刺したところで、なんの意味もなさない。
リベルラが敬われるべき存在だとすっかり忘れたかのように、まるで平民へ接する際の態度と変わらぬ様子でぼやく。
敗者と勝者を、一緒にするわけにはいかない。
妥協するべきだとわかっているが、不満は拭えない。
(護衛もつけずに、異性と馬車に乗り込むなんて……)
王城に向かって走り出した馬車の内部は、動きを止めるまでは密室となる。
有事の際にどれほど泣き叫んで助けを求めたところで、瞬時に割って入れるのは御者くらいなものなのだ。
もしもこの男が王族に悪意を持っている者であれば、リベルラはすでに物言わぬ躯と化していただろう。
(このまま、何事もなく城へ到着できればいいのだけれど……)
リベルラはもしもの可能性を脳裏に思い浮かべながら、のぞき窓から外の様子をぼんやりと眺めて暇を潰していた。
「女王陛下」
「私の許可なく、話しかけないで」
ガルドラはそんなこちらの様子をしばらくは何も言わずに黙って見つめていたが、車内の重い空気に耐えられなくなったようだ。
こちらが剣呑な表情とともに釘を刺したところで、なんの意味もなさない。
リベルラが敬われるべき存在だとすっかり忘れたかのように、まるで平民へ接する際の態度と変わらぬ様子でぼやく。