思ってたのと違う! 女王は最愛の騎士ではなく、狂犬と結婚を強要される
(こんなにうまい話が、あるわけない)
金持ちの息子になるのなら、自分なんかよりもガルドラのほうが適していたからだ。
「あれはすでに、公爵家から捨てられた身。関わるだけ、損しかしないのですぞ……!」
しかし――。
伯爵はブルブルと全身を小刻みに震わせ、ガルドラの話題を口にするだけでも嫌だと言わんばかりに表情を青ざめさせる。
(ここにいたって、僕が幸せになるのは、無理だ。あの男と仲良くなる気は、ないんだから……)
ガルドラがスラム街で暮らすようになってから4年も経てば、あの男に畏怖と羨望が入り混じった視線を向けるのは、自分だけになってしまった。
(いつかこの手を取らずに、ガルドラと仲良くなっておけばよかったと、後悔することになるかもしれない……)
それでも――。
どうせ死ぬのならば、一瞬だけでもいい思いをしたい。
“名無し”から脱却するための最初で最後のチャンスかも知れないのなら――。
たとえ悪魔と契約することになったとしても、この機会を逃す気にはなれなかった。
金持ちの息子になるのなら、自分なんかよりもガルドラのほうが適していたからだ。
「あれはすでに、公爵家から捨てられた身。関わるだけ、損しかしないのですぞ……!」
しかし――。
伯爵はブルブルと全身を小刻みに震わせ、ガルドラの話題を口にするだけでも嫌だと言わんばかりに表情を青ざめさせる。
(ここにいたって、僕が幸せになるのは、無理だ。あの男と仲良くなる気は、ないんだから……)
ガルドラがスラム街で暮らすようになってから4年も経てば、あの男に畏怖と羨望が入り混じった視線を向けるのは、自分だけになってしまった。
(いつかこの手を取らずに、ガルドラと仲良くなっておけばよかったと、後悔することになるかもしれない……)
それでも――。
どうせ死ぬのならば、一瞬だけでもいい思いをしたい。
“名無し”から脱却するための最初で最後のチャンスかも知れないのなら――。
たとえ悪魔と契約することになったとしても、この機会を逃す気にはなれなかった。