思ってたのと違う! 女王は最愛の騎士ではなく、狂犬と結婚を強要される
「こんな状況で、落ち着けるはずがないでしょ……!?」
「お気に召さなかったようで、残念だ。なら、こっちはどうだい?」

 ガルドラは使用人を呼びつけ、食事を運び込んできた。
 リベルラはテーブルの上に並べられた料理を目の前にして、渋々自発的にカトラリへ手を伸ばしたのだが――。
 何故かその手すらも拒まれ、彼の介助を受ける。

(まるで、親が食事を運んでくるのを巣の中で待ち続ける、雛鳥にでもなった気分だわ……)

 どれほど「1人で食べれるわ」とスプーンを奪い取ろうとしても、彼は嬉々としてこちらへ食事を与えるのを止めなかった。

(一体、どういうつもりなのかしら……)

 夜は一緒に添い寝をして、朝は言葉を交わす暇すらも与えられず姿を消す。
 昼は会いに来ず、公務に集中して、夕飯の時間になると姿を見せて、甲斐甲斐しく面倒を見る。
 そんな生活が1週間も続けば、疑心暗鬼に陥るのは当然だ。

(まさか私の目を盗んで反乱勢力と手を組み、離反でもするつもりなんじゃないでしょうね……?)

 ガルドラが姿を見せぬ、窓から燦々と照りつける太陽の光が、室内を明るく照らす日中。
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