思ってたのと違う! 女王は最愛の騎士ではなく、狂犬と結婚を強要される
(リガルドはそんな私を見かねて、優しい言葉をかけてくれていたけれど……)

 今にして思えば、幼馴染はいつだって自分のことしか考えていなかった。

(私に嫌われたら、一環の終わりですもの……)

 そうした自覚が当人にもあるからこそ、元護衛騎士を解任されたあとも「見捨てないでくれ」とみっともなく追い縋る。
 リベルラからの愛を、欲するのだろう。

(あんな情けない姿を前にしたら、100年の恋も冷めてしまうわ……)

 もしも幼馴染がリベルラの提案を素直に受け入れ、職務を全うしていたら……。
 今もなお自分は、リガルドを好きでい続けたのだろうか?

(それは、ないわね……。夫に対する、裏切りでしかないもの……)

 こうしてガルドラに上半身を愛でられながら、ほかの男を思い浮かべるなど、本来であれば褒められたものではない。

 それでも、考えてしまうのは――。

 この行為から目を背けたいくらいに恥ずかしくて、どうにかなってしまいそうな気持ちを、少しでも薄れさせたいと考えているからだ。
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