思ってたのと違う! 女王は最愛の騎士ではなく、狂犬と結婚を強要される
「心配すんな。全部、折り込み済みだ」
夫はどうやら、己の身に危機が迫っている自覚があったらしい。
この口振りでは、こちらが報告をする前から対策を練っているように思える。
だが、リベルラは心の底からガルドラを信じきれなかった。
「あんたと出会うまで、狂犬とまで呼ばれていたんだぜ? あんな奴に、遅れを取るわけがねぇだろ」
「でも……!」
ガルドラの言葉を聞いたリベルラは、亡くなった前王の姿を思い浮べた。
病に臥せった父親も亡くなる前、何度も娘に向かって「大丈夫だ」と囁いていたが、結局息絶えてしまったからだ。
(もう二度と、あんな思いをするのは嫌だわ……)
父親を失った悲しみを、当時は幼馴染が癒してくれた。
だが――。
ガルドラを失ってしまったら、自分は心の底から信頼して、胸元に飛び込んで泣き縋れる相手が存在しない。
(クロドノルン卿は、嫌々胸を貸してくれるでしょう。リガルドも、嬉々として私を抱きしめてくるだろうけど……)
夫の命を奪った幼馴染の物になるなど、冗談ではなかった。
夫はどうやら、己の身に危機が迫っている自覚があったらしい。
この口振りでは、こちらが報告をする前から対策を練っているように思える。
だが、リベルラは心の底からガルドラを信じきれなかった。
「あんたと出会うまで、狂犬とまで呼ばれていたんだぜ? あんな奴に、遅れを取るわけがねぇだろ」
「でも……!」
ガルドラの言葉を聞いたリベルラは、亡くなった前王の姿を思い浮べた。
病に臥せった父親も亡くなる前、何度も娘に向かって「大丈夫だ」と囁いていたが、結局息絶えてしまったからだ。
(もう二度と、あんな思いをするのは嫌だわ……)
父親を失った悲しみを、当時は幼馴染が癒してくれた。
だが――。
ガルドラを失ってしまったら、自分は心の底から信頼して、胸元に飛び込んで泣き縋れる相手が存在しない。
(クロドノルン卿は、嫌々胸を貸してくれるでしょう。リガルドも、嬉々として私を抱きしめてくるだろうけど……)
夫の命を奪った幼馴染の物になるなど、冗談ではなかった。