思ってたのと違う! 女王は最愛の騎士ではなく、狂犬と結婚を強要される
「そんなに心配なら、命令してくれよ」
「私、が……?」
「ああ。もう二度と、あんたには近づけるなって……」

 いずれ訪れるであろう未来を想像していると、ガルドラがリベルラを試すような素振りを見せた。
 彼は、知りたいのだろう。
 リガルドよりも、本当に自分が優先されているのか。

(夫を失いたくない)

 その気持ちが本心であれば、ここは素直な気持ちを打ち明けるべきだ。

(普段であれば、絶対口にしようとは思わなかったでしょうね……)

 リベルラは覚悟を決めて、誇り高き女王の仮面を投げ捨てる。
 そして、心の底から溢れ出る感情を素直に吐露した。

「リガルドを、止めて……」

 普段は勝気な女王が瞳を潤ませて懇願してきたのだ。
 拒否など、できるはずがない。

「仰せのままに、我が女王陛下」

 彼は女王の額に優しく口づける。
 その後、瞳の奥底にリガルドに対する憎悪を滲ませ、口元だけを綻ばせた。
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