思ってたのと違う! 女王は最愛の騎士ではなく、狂犬と結婚を強要される
「大人になっても、この街の治安を維持し続けられたら、返しに来て!」

 彼女はとびっきりの笑顔を浮かべたあと、フードを深く被り直す。

「私はずっと、あなたを待っているわ!」

 その後、二の句が紡げずに呆然とする自分を置いて、城下町へと姿を消した。

(なんだよ、それ……)

 姫から一方的な約束をされてしまえば、叶えぬわけにはいかない。

(彼女と再び巡り合うまで、何年かかるかはわかんねぇが……)

 ガルドラは彼女から無理やり渡されたチェーンを首元にぶら下げ、服の下に隠す。

(やってやろうじゃねぇの。どれほど惨めな想いをしようが、生き抜いてやる)

 いつかリベルラと出会った時、それを返せるように――。
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