思ってたのと違う! 女王は最愛の騎士ではなく、狂犬と結婚を強要される
「ガルドラ兄ちゃん、すげー! 王様に呼ばれたんだって?」
「お土産たくさん、もらえるかな?」

 リベルラとの出会いから、13年の時が過ぎた。
“一匹狼の名無し”が人買いを経由してモルデント伯爵令息として生きるようになる中、ガルドラはあれからずっと彼女の言いつけを守り、スラム街の治安を維持してきた。

(姫様じゃなくて、王様が直々に、ねぇ……)

 その手腕を買われ、ガルドラは何故か王城へ招待された。
 この国を統べる王が床に伏せ、いよいよ危ないと言う話はこんな辺境の地にも漏れ聞こえている。

(命の灯火が消えかけようって時に、なんで俺を指名するんだか……)

 ガルドラは己に賞賛を送る子どもたちの頭を優しく撫でつけてから、王城へ向かった。
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