思ってたのと違う! 女王は最愛の騎士ではなく、狂犬と結婚を強要される
「ち、違う……! 僕は、リベルラに嘘なんか、ついてない!」
「いや……。“一匹狼の名無し”と呼んだほうがいいか?」
「やめろ……!」

 彼はガタガタと全身を震わせながら、何かを堪えるかのように両目を瞑った。
 どうやら夫の発言は、妻に知られたくない秘密であったらしい。

(どういう事……?)

 ガルドラはリベルラの訝しげな視線に応え、淡々と語り出す。
 幼馴染がずっと隠していた、真実を――。

「あんたは俺と同じ、孤児だった」
「え……?」
「俺達はリベルラに救われたか、悪人の甘い言葉に誘われて、汚れ仕事に手を染めたか。違いはその程度しかねぇんだよ」

 普段の軽薄な態度は鳴りを潜め、銀色の瞳は真っ直ぐに倒れ伏すリガルドを見つめていた。
 リベルラは夫の口から語られた内容に恐れ慄き、「どうしてこんなところで嘘をつくのか」と言わんばかりに呆然と呟く。
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