思ってたのと違う! 女王は最愛の騎士ではなく、狂犬と結婚を強要される
「僕のリベルラを穢した! 貴様だけは、絶対に許さない……!」
「ガルドラ!」

 腹違いの弟と女王が情熱的な口づけを交わしている姿など、直視する気にもならなかったのだろう。
 居心地が悪そうな様子で珍しく気を抜き、彼の拘束を緩めた護衛騎士の隙をつき、ガルドラへ襲いかかる。

「その者を、捕らえなさい!」

 こうなることを予測し壁際へ控えていた騎士たちが、女王の号令を聞いて一斉に動き出す。
 四方八方を囲まれたリガルドは、今度こそ為す術もなく捕らえられた。

(ちょうどいいわ)

 リベルラは女王の仮面を被り直すと、この場で、リガルドがこれ以上勝手なことをしないように罰を与えた。

「この場を持って、モルデント伯爵家の爵位を剥奪するわ!」
「い、嫌だ! 死にたくない……っ!」
「ええ。安心して頂戴。楽に死なせてなど、絶対にあげないわよ」
「え……?」

 リガルドは想像もしていなかった発言を受け、ぽかんと口を開けて呆然とこちらを見つめる。
 女王はあえて幼馴染と視線を合わせぬように口元をじっと見つめ、思考を巡らせた。
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