思ってたのと違う! 女王は最愛の騎士ではなく、狂犬と結婚を強要される
「あなたはなんでも卒なくこなすから、苦手なものなんてないと思っていたのだけれど……」
「あー……。幼少期のトラウマって、案外馬鹿にならねぇのかもな……」
「子どもの頃?」
「おう。大丈夫だと、思っていたんだが……。長時間狭くて暗い場所を歩いていると、小さな木箱の中に無理やり押し込められていた時の光景が思い出されて、気怠くて仕方がねぇ……」
リベルラは暗闇に目を慣らしたほうがいいだろうと、あえてライトや蝋燭を使って周りを照らさず、迷いのない動作で隠し通路を闊歩していた。
周りへの配慮を一切せずに見知った道を突き進むリベルラの後ろをついてくるのは、心に深い傷を追った彼には相当つらいものであったはずだ。
「どうして、打ち明けてくださらなかったの?」
「俺が泣き言なんか口に出せば、あんたと兄貴が責任を感じるだろ……?」
リベルラは紫色の瞳を潤め、恐る恐る少し離れたところで具合が悪そうな異母弟の姿を、自分と同じようにどこか悲しそうな感情を滲ませて見つめる、護衛騎士の姿を捉えた。
ガルドラにとっては、血の繋がった家族と同じくらい、自分が大事と言うことなのだろう。
「あー……。幼少期のトラウマって、案外馬鹿にならねぇのかもな……」
「子どもの頃?」
「おう。大丈夫だと、思っていたんだが……。長時間狭くて暗い場所を歩いていると、小さな木箱の中に無理やり押し込められていた時の光景が思い出されて、気怠くて仕方がねぇ……」
リベルラは暗闇に目を慣らしたほうがいいだろうと、あえてライトや蝋燭を使って周りを照らさず、迷いのない動作で隠し通路を闊歩していた。
周りへの配慮を一切せずに見知った道を突き進むリベルラの後ろをついてくるのは、心に深い傷を追った彼には相当つらいものであったはずだ。
「どうして、打ち明けてくださらなかったの?」
「俺が泣き言なんか口に出せば、あんたと兄貴が責任を感じるだろ……?」
リベルラは紫色の瞳を潤め、恐る恐る少し離れたところで具合が悪そうな異母弟の姿を、自分と同じようにどこか悲しそうな感情を滲ませて見つめる、護衛騎士の姿を捉えた。
ガルドラにとっては、血の繋がった家族と同じくらい、自分が大事と言うことなのだろう。