思ってたのと違う! 女王は最愛の騎士ではなく、狂犬と結婚を強要される
2・過去の初恋、騎士団長の忠告、初めての口づけ
『はじめまして、殿下。僕はリガルド。よろしくね?』

 初めて伯爵と一緒に姿を見せたリガルドと顔を合わせたのは、10歳の時だ。

『なんでも、相談して。僕は君の剣であり、盾だから』

 彼と出会った日の出来事は、昨日のことのように思い出せる。
 太陽の光に照らされてキラキラと輝く金髪、まっすぐにこちらを射抜く透き通った緑の瞳。

 リベルラは少年が己を守護する騎士となることを心の底から喜び、ひと目で恋に落ちた。

(大好きで、大切な存在。この人と結婚するんだと、信じてやまなかった)

 なのに――。

 リガルドとの初対面から、10年後。
 リベルラが20歳の誕生日を迎えた翌日。
 病に伏せた父親から、耳を疑うような提案を受けた。

『闘技大会で優勝したものだけを、我が娘の王配として認める』

 国王は結婚適齢期を迎え、毎日のように山ほど届く釣書を横目に「娘のお眼鏡に叶う異性を、呑気に選定している時間はない」と悟ったのだろう。

『恨みっこ無しの一発勝負で娘の夫を決める』

 そう、遺言を残したのだ。
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