思ってたのと違う! 女王は最愛の騎士ではなく、狂犬と結婚を強要される
(王命になんて、従いたくなかった)

 だが――。
 ここで前王の命令に背けば、どんな手を講じてでも王配になりたいと願う輩が争いを始めるだろう。

 幸い幼馴染は、王女の護衛騎士に抜擢されるほどの実力があった。

(彼ならきっと、私のために勝利してくれるに違いない。そう、信じていた……)

 リベルラは父親の死後、悲しみに暮れる暇もなく、女王として即位した。
 そして約1年の準備を経て、迎えた闘技大会当日。

 準決勝で決勝進出を確実視されていた騎士団長が、今までノーマークだった男性に負けた。
 この大番狂わせによって闘技場にどよめきが響き渡る中、勝利を収めたのがガルドラだった。

 前国王の遺言によって正式な手続きを踏み、行われた闘技大会だ。
 不正を働いていたり、王家に仇するような前科を持っていたりしない限り、このままリベルラはガルドラと婚礼の儀を執り行うことになるだろう。

(今まで通り一緒にいれば、心を乱してしまいかねないわ……)

 トラブルが起きる前に、対策を考える必要がある。
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