思ってたのと違う! 女王は最愛の騎士ではなく、狂犬と結婚を強要される
(私に忠義を誓い、腕っぷしが強く、護衛騎士として立派に職務を全うしてくれそうな殿方……ねぇ……)

 優秀な騎士たちの姿を思い浮かべては、ああでもないこうでもないと打ち消していく。
 実力のある人間は、ほぼと言ってもいいほどに最前線で活躍している。
 彼らを自分だけの護衛騎士にしようものなら、我が国の防衛力が削がれてしまいかねないからだ。

(騎士団長を呼び寄せて最適な人間がいるか聞くのが、一番でしょうね……)

 リガルドは優勝こそ逃したものの、14年間も護衛騎士として働いてきたのだ。
 そんな彼を新たに護衛となる騎士の代わりに、最前線送りにするなんて、以前の自分であれば考えられなかった。

(想い人が毎日のように生命の危機に脅かされる状況は、胸が痛むけれど……)

 ガルドラに負けた以上、彼に拒否権などないのだから。

(どうして、こんなことになってしまったの……?)

 何度目かわからぬため息をついた直後、来客を告げるノックの音が3回響く。
 女王は使用人を通じて来客を受け入れ、ある人物の姿を捉える。
 それは――。
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