思ってたのと違う! 女王は最愛の騎士ではなく、狂犬と結婚を強要される
「なぁ、陛下。いけ好かねぇ優男なんざ忘れて、俺を好きになってくれねぇか?」
「努力は、するわ……」

 まるで捨てられた子犬のように望まれては、無碍になどできない。
 リベルラは苦悶の表情を浮かべながらも嫌々言葉を絞り出し、なんとも言えない表情で煙に巻いた。

「へぇ。あんたは考えもせず、2つ返事で拒絶してくるとばかり思ったんだが……」
「お父様の遺言は、絶対よ」
「勝敗が決した直後は、俺との結婚を心底嫌がっていたくせに」
「それは……! 大番狂わせが起きたあとですもの。受け入れるまで、時間がかかっただけよ……」
「ほんとか?」

 ガルドラはこちらに、疑いの眼差しを向けてくる。
 リベルラはその視線に受けて立ったあと、しっかりと頷いた。

「なら、こうして指先を絡め合うのも……」

 すると、彼は驚きの行動に出る。
 こちらの許可なく、指先を絡め合い始めたのだ。

「な……っ」
「密着すんのも……」

 拒否をする間もなく、己の背中に腕が回される。
 それに戸惑っている間にも、彼の攻撃は続く。
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